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脊髄小脳変性症のふらつきに鍼灸は効くのか|大阪で訪問鍼灸を受ける
この記事の要点(TL;DR)
- 正直に申し上げます。鍼灸で小脳そのものを元に戻すことはできません。それを謳う説明は信用しないでください
- 変え得るのはふらつきに上乗せされている二次的な部分です。体幹の支えの抜け、首肩の過剰な緊張、足首の硬さ、呼吸の浅さ。ここは病気そのものではありません
- 相談所では健康保険適用の訪問鍼灸に対応しています。通院が難しくなってからでも自宅で受けられます
- 鍼灸単独ではなく、骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 歩行の順で手技と組み合わせます
ご注意(必読)
- 本記事はご本人・ご家族向けの情報提供を目的としています
- 記載のアプローチはすべて国家資格を持つ専門施術者が行うものです。ご自身での再現はお控えください
- ふらつきのある状態での立位・歩行練習をご家族だけで行うのは転倒の危険があります。必ず主治医にご相談のうえ、専門施術者にご依頼ください
脊髄小脳変性症のふらつきに、鍼灸は効くのか?
結論を先に申し上げます。小脳の変性そのものを鍼灸で元に戻すことはできません。「鍼で治る」という説明を見かけたら、その根拠を確認してください。相談所はそのような言い方をしません。
そのうえで、施術で変え得る部分があります。いま出ているふらつきは、小脳の症状だけで構成されているわけではないからです。
ふらつきが続くと、体は転ばないように別の方法で身を守ろうとします。首と肩をがちがちに固めて頭を安定させる、足を広く開いて膝を伸ばしきって立つ、腰を反らせて上半身を固める——こうした形をとります。この「固めて守る」戦略は短期的には有効ですが、長く続くとそれ自体がバランスを取りにくくする方向に働きます。固めた体は、崩れかけたときに小さく修正できません。
つまり、いまのふらつきには小脳から来ている分と、固めて守ってきた結果として上乗せされた分があります。相談所が対象にするのは後者です。
「上乗せされた分」とは具体的に何か?
次の4つが典型です。いずれも病気そのものではなく、二次的に起きた変化です。
| 上乗せされているもの | 起きていること |
|---|---|
| 体幹の支えの抜け | おなかの内側から支える力が働かず、腰と首で代わりに支えている |
| 首・肩の過剰な緊張 | 頭を固定するために固め続け、首肩の痛みと頭部の重さにつながっている |
| 足関節の硬さ | 本来やわらかく動く足首が固まり、床の傾きに合わせられずつまずきやすい |
| 呼吸の浅さ | 体幹を固めているため肋骨が動かず、横隔膜が本来の位置で働けていない |
関節には役割があり、その役割が交互に並んでいます。動くこと(Mobility)を担当する関節と支えること(Stability)を担当する関節が交互に配置されている——Mike Boyle、Gray Cook ら(Functional Movement Systems)がジョイント・バイ・ジョイント・コンセプトとして体系化した考え方です。足関節は動く担当、膝は支える担当、股関節は動く担当、腰椎は支える担当、胸椎は動く担当です。
足関節が固まると、動く役割が膝に回ります。膝は支える関節なので、動かされると壊れます。胸椎が固まると、動く役割が腰に回ります。腰は支える関節なので、ねじられると痛みが出ます。ふらつきのある方に膝痛・腰痛が重なるのは、この崩れが起きているためです。
相談所が連携する施術者はどう設計するのか?
骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 歩行、の4ステップです。
ステップ1:骨格ポジションの修正
まず体の土台である骨格を整えます。固めて守ってきた結果、胸椎が丸まり骨盤が後ろに倒れた形になっている方が多くいらっしゃいます。この位置では股関節も肩も本来の可動域を出せません。受動的な徒手アプローチで位置を整えます。
ステップ2:腹圧が入るポジションを整える
腹圧とは、おなかの内側から体を支える力です。骨格が整って初めて働きます。腹圧が入らない原因は、骨格の崩れ・呼吸の浅さ・骨盤底筋が働いていないことにあります。ここが脊髄小脳変性症では特に大切です。おなかで支えられていないから、首と腰で固めるしかなくなっているという因果があるためです。肋骨と横隔膜の動きを出す手技を行います。
ステップ3:体幹と骨盤底筋を機能させる
腹圧が入る状態で、体幹と骨盤底筋を実際に働かせます。PNF(固有受容性神経筋促通法)——1940年代に Herman Kabat 医師が開発した、軽い抵抗をかけて神経の通り道を使わせる手法——を用います。バランスを「意識してとる」のではなく、反射として支えが入る状態を目標にします。意識してとるバランスは、注意が逸れた瞬間に崩れます。
ステップ4:歩行を安定させていく
土台が整った後、立位と歩行の安定へつなげます。足首のやわらかさ、膝の安定、股関節の動きを揃えていきます。段階は飛ばしません。
鍼灸はどの場面で使うのか?
相談所が連携する施術者は、状態に応じてYNSA(山元式新頭針療法)を用います。宮崎の山元敏勝医師が開発した、頭部への鍼によって全身の状態を整える手法です。
用いる場面は主に次の通りです。
- 首・肩の緊張が手技で緩めても戻るとき——緊張の出どころが中枢側にあると判断される場合に組み合わせます
- 手足のこわばりが強いとき
- 言葉の出しにくさ・飲み込みにくさ(構音障害・嚥下障害)が出ているとき——口周り・のどの筋の緊張に対して用いる場合があります
頭部が刺鍼の主な場所になるため、体位を大きく変えなくても行えるという利点があります。ふらつきのある方には実際的です。
あわせて、緊張には相反抑制(reciprocal inhibition)——主動筋を働かせると反対側が緩む反射——を使い、固まっている側を押すのではなく反対側から緩めます。動かない期間が続いて組織が固まっている部分には、筋・神経・血管を包む結合組織のネットワークであるファシア(fascia)の層と層の滑りを取り戻す手技を行います。
大阪で通院が難しくなったら、どうすればいいのか?
訪問に切り替えてください。相談所では健康保険適用の訪問リハビリマッサージ・訪問鍼灸をご自宅・ご入居先で提供しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1回あたりの自己負担 | 数百円程度〜が目安 |
| 出張費・交通費 | 0円(対応エリア内) |
| 対応する保険 | 各種健康保険/後期高齢者医療/生活保護(医療扶助)/各種医療証 など |
| 必要な書類 | 医師の同意書(取得手続きは相談所が代行サポート) |
| 対応エリア | 大阪市(東成区・城東区・鶴見区)、東大阪市、八尾市 |
※料金は症状や施術内容により異なる場合があります。
ふらつきのある方にとって、通院は転倒のリスクを毎回引き受ける行為です。移動を無くすだけで、施術に使える体力が増えます。手続きの詳細は訪問鍼灸は健康保険で受けられるのか|同意書・費用・対象になる症状をご覧ください。
進行性の病気に、施術を受ける意味はあるのか?
あります。ただし目標の置き方を正直に申し上げます。
脊髄小脳変性症は進行性の疾患です。相談所は「進行を止める」とは申し上げません。変え得るのは、進行に上乗せされた二次的な部分です。
目標は次のように置きます。
- いま歩けている人が、歩ける期間を長く保てるようにする
- 首肩の痛みと頭の重さを減らし、日中の活動量を保つ
- 足首のやわらかさを保ち、つまずきと転倒を減らす
- 呼吸の深さを保ち、痰を出しやすい状態を保つ
- 関節が固まって着替え・清拭・移乗が難しくなるのを防ぐ
いま残っている機能を使える状態に保つ設計ができます。そして事例があります。これが相談所の言い方です。
よくあるご質問
Q. 家族が記事を読んで自分でやっても大丈夫ですか?
A. 鍼灸は国家資格者が行う施術です。ご自身で行うことはできません。手技についても、専門施術者の判断なしの自己流アプローチは状態を悪化させる恐れがあります。特にふらつきのある状態での立位・歩行練習は転倒の危険があります。必ず主治医にご相談のうえ、対応できる専門施術者にご依頼ください。相談所では適切な施術者をご紹介します。
Q. 脊髄小脳変性症のリハビリは禁忌ですか?
A. 運動そのものが禁じられているわけではありません。問題になるのはやり方と量です。ふらつきのある状態で転倒リスクの高い立位練習を繰り返すこと、疲労が翌日まで残る量を続けることは避けます。相談所では、支えが入る状態をつくってから動作に進む順番をとり、疲労の残り方を毎回確認します。禁忌の判断は必ず主治医にご確認ください。
Q. 鍼は痛くないですか。本人が怖がっています。
A. 使用する鍼は非常に細いもので、注射針とは異なります。刺す部位・本数・深さは状態を見て決めます。まず手技のみから始めて、必要が出た時点で鍼を検討するという進め方も可能です。
Q. 言葉が出にくく、飲み込みにも不安があります。対応できますか?
A. 口周りとのどの筋の緊張、呼吸の深さ、姿勢は施術の対象になります。ただし嚥下の評価と食事形態の判断は主治医・言語聴覚士の領域です。必ず主治医にご相談のうえ進めてください。
Q. 鍼灸とマッサージ、両方受けられますか?
A. 症状に応じて組み合わせます。ただし健康保険の同意書は、はり・きゅうとマッサージで別に必要になります。手続きは相談所が代行サポートいたします。
Q. まだ自分で歩けています。早すぎませんか?
A. 早すぎることはありません。固めて守る形が定着する前に手を入れるほうが、工程は軽く済みます。歩けている段階からのご相談を歓迎しています。
ご相談ください
大阪市(東成区・城東区・鶴見区)・東大阪市・八尾市で、脊髄小脳変性症の鍼灸・訪問施術をお探しの方は、健康保険適用の訪問リハビリマッサージ相談所までご相談ください。ふらつきが出る場面(立ち上がり、方向転換、暗いところ)、首肩の痛み、つまずきの回数をお聞かせいただければ、優先して手を入れるところをお伝えできます。
監修・技術指導:鈴木 密正
鈴木 密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)が、本記事のアプローチを開発・体系化しています。
PRI(Postural Restoration Institute)/DNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)/ファンクショナルトレーニング・PNF(固有受容性神経筋促通法)・YNSA(山元式新頭針療法)など、機能解剖学・神経筋療法・伝統医療の現代的アプローチを統合し、脳梗塞後の麻痺・廃用症候群・パーキンソン病等の運動機能改善において、骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 歩行の4ステッププロセスを開発・指導しています。
訪問リハビリマッサージ以外にも、東大阪市で治療院兼トレーニング・コンディショニングジムを運営しています(true-function.com)。
鈴木自身はご訪問できません
代表の鈴木は、既存のご利用者様への対応で予約が満杯のため、訪問リハビリマッサージの新規対応は停止しております。
「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した施術者がご訪問します
その代わり、鈴木が主催する「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した業務委託施術者をご紹介いたします。同じ4ステッププロセスを学び、現場での実践指導を受けた施術者のみが、同等のアプローチでご訪問いたします。
訪問リハビリマッサージ相談所/〒577-0056 大阪府東大阪市長堂1-8-28-1309/フリーダイヤル 0120-92-4976(9:00〜20:00・日曜・祝日定休)