TOP > 訪問鍼灸は健康保険で受けられるのか|同意書・費用・対象になる症状

訪問鍼灸は健康保険で受けられるのか|同意書・費用・対象になる症状

この記事の要点(TL;DR)

  • 訪問鍼灸・訪問マッサージは健康保険(療養費)で受けられます。介護保険の枠を使いません
  • 必要なのは医師の同意書です。相談所が取得手続きを代行サポートするため、ご家族が病院と交渉する必要はありません
  • はり・きゅうとマッサージは同意書が別です。両方受ける場合は2通になります
  • 1回あたりの自己負担は数百円程度〜が目安。対応エリア内なら出張費・交通費は0円です
  • 注意点が1つあります。同じ部位で医師の治療(投薬・注射・処置)を受けている期間は、保険の対象外になる場合があります

ご注意(必読)

  • 本記事はご本人・ご家族向けの情報提供を目的としています
  • 保険の適用可否・期間・自己負担割合は、加入されている保険者(健康保険組合・市区町村など)の判断とご本人の負担割合によって異なります。最終的な取り扱いは主治医と保険者にご確認ください
  • 記事の内容は制度の一般的な枠組みの説明です。個別のケースについては相談所へお問い合わせください

訪問鍼灸・訪問マッサージは、何の保険で受けるのか?

健康保険(医療保険)です。介護保険ではありません。ここを最初に押さえておくと、以降の話が整理されます。

訪問系のサービスは種類が多く、混同されやすいところです。整理すると次のようになります。

サービス使う保険行う人介護保険の限度額を使うか
訪問リハビリマッサージ・訪問鍼灸健康保険(療養費)はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師使わない
訪問リハビリテーション介護保険(または医療保険)理学療法士・作業療法士・言語聴覚士使う
訪問看護介護保険または医療保険看護師など使う場合がある
デイケア(通所リハビリテーション)介護保険理学療法士など使う

ここが実際に大きい点です。訪問リハビリマッサージ・訪問鍼灸は健康保険の枠なので、介護保険の支給限度額を消費しません。デイサービスや訪問看護を限度額いっぱいまで使っている方でも、追加で受けられます。

「これ以上サービスを増やせないと言われた」というご相談を伺うことがありますが、その限度額の話は介護保険の枠についてのものです。ケアマネジャーの方にもこの点をお伝えいただければ、話が通りやすくなります。

同意書とは何か。どうやって取るのか?

主治医が「この方に鍼灸(またはマッサージ)が必要である」と認めて記載する書類です。これが無いと健康保険の対象になりません。

取り方の流れはこうなります。

  1. 相談所へご連絡いただき、症状と通院の状況をお聞かせいただきます
  2. 相談所が同意書の用紙を用意します
  3. 主治医の診察の際にお渡しいただく、または相談所から医療機関へ手続きのご案内をします
  4. 主治医が記載
  5. 相談所が保険者へ提出する書類を整えます

ご家族が制度を説明して交渉する必要はありません。「先生に何と言えばいいのか分からない」という理由で止まってしまう方が多いのですが、その部分は相談所が代行サポートします。

同意書は1枚で足りるのか

足りません。はり・きゅうとマッサージは別の同意書になります。両方を受ける場合は2通が必要です。

また、同意書には有効期間があります。概ね6か月ごとに再同意(新しい同意書)が必要という運用が一般的です。期間の扱いは保険者によって異なる場合があるため、更新の時期については相談所から事前にご案内します。ご家族が期限を管理する必要はありません。

どんな症状が対象になるのか?

はり・きゅうとマッサージで、対象の考え方が違います。

マッサージ(あん摩マッサージ指圧)の場合

筋の麻痺や関節の拘縮などがあり、医療上マッサージを必要とすると医師が認めた場合が対象になります。病名で決まるのではなく、「筋麻痺・関節拘縮があるか」という状態で判断されるのが要点です。

実際に相談所へご相談の多い状態は次のようなものです。

  • 脳梗塞・脳出血後の片麻痺、拘縮
  • パーキンソン病、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症などによる筋緊張・こわばり
  • 脊髄損傷後の麻痺
  • 廃用症候群・寝たきりによる関節の固まり
  • 骨折後・手術後に動かせない期間が続いて生じた拘縮

はり・きゅうの場合

主として神経痛・リウマチ・頸腕症候群・五十肩・腰痛症・頸椎捻挫後遺症の6つが対象として挙げられています。

加えて、これら以外の疾患であっても、慢性的な疼痛を伴う疾患で、医師による適当な治療手段がないものについては、医師の同意により対象になり得るという取り扱いがあります。難病や神経疾患に伴う痛み・こわばりについてご相談をいただくのはこの部分です。

適用の可否は主治医の判断と保険者の審査によります。まずは現在の症状をお聞かせください。

訪問してもらうこと自体に、条件はあるのか?

あります。歩行が困難であるなど、通院が難しいやむを得ない理由がある場合に、訪問(往療)が認められます。

つまり「近いから来てほしい」という理由では対象になりません。逆に言えば、ふらつきや麻痺があって外出そのものがリスクになっている方は、まさに制度が想定している対象です。通院できないから諦める、という話ではありません。

費用はいくらかかるのか?

項目内容
1回あたりの自己負担数百円程度〜が目安
出張費・交通費0円(対応エリア内)
対応する保険各種健康保険/後期高齢者医療/生活保護(医療扶助)/各種医療証 など
対応エリア大阪市(東成区・城東区・鶴見区)、東大阪市、八尾市

※料金は症状や施術内容により異なる場合があります。自己負担の割合はご本人の保険の種類によって変わります。詳しくはお問い合わせください。

生活保護(医療扶助)を受けておられる方、各種医療証をお持ちの方も対象です。費用のご心配で止まっている方は、まずご相談ください。

注意しておくべき制限はあるのか?

1つあります。知らずに始めると後で困る点なので、先にお伝えします。

同じ部位について、医療機関で医師の治療(投薬・注射・処置など)を受けている期間は、その部位への施術が健康保険の対象外となる場合があります。健康保険では、同じ症状に対する重複した給付を認めないという考え方があるためです。

ただしこれは「病院に通っていたら受けられない」という話ではありません。対象になるかどうかは、部位と治療内容の関係で決まります。たとえば内科で高血圧の薬を処方されていることは、麻痺した手足へのマッサージとは別の話です。

判断が必要な部分なので、いま受けている治療の内容をお聞かせいただければ、相談所側で整理してお伝えします。ご家族が判断する必要はありません。

訪問リハビリテーションと併用できるのか?

併用されている方が多くいらっしゃいます。訪問リハビリテーション(理学療法士等の訪問サービス)と、健康保険適用の訪問リハビリマッサージ・訪問鍼灸は、制度上も内容も別のサービスです。使う保険の枠も違います。

内容の面でも役割が分かれます。相談所が連携する施術者は、骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 歩行という4ステップで、まず土台をつくる側を担います。関節の可動域、筋・神経・血管を包む結合組織であるファシア(fascia)の滑り、呼吸の深さ、骨格の位置。ここが整うと、他のサービスで行う動作の練習も乗りやすくなります。

併用の可否と組み方については、主治医とリハビリ担当医、ケアマネジャーの方にご相談のうえ進めてください。

相談所では、鍼灸をどう使うのか?

鍼灸を単独で行うのではなく、手技と組み合わせます。

相談所が連携する施術者は、状態に応じてYNSA(山元式新頭針療法)を用います。宮崎の山元敏勝医師が開発した、頭部への鍼によって全身の状態を整える手法です。頭部が刺鍼の主な場所になるため、体位を大きく変えなくても行えるという点が、寝たきりの方やふらつきのある方に対して実際的な利点になります。

緊張そのものには相反抑制(reciprocal inhibition)——主動筋を働かせると反対側が緩む反射——を使い、固まっている側を押すのではなく反対側から緩めます。神経の通り道を使わせるためにはPNF(固有受容性神経筋促通法)——1940年代に Herman Kabat 医師が開発した手法——を用います。

よくあるご質問

Q. 家族が記事を読んで、自分で保険の手続きを進めてもいいですか?

A. 手続きは相談所が代行サポートしますので、ご家族が制度を調べて進めていただく必要はありません。ご用意いただくのは保険証等の情報のみです。まずはお問い合わせください。

Q. ケアマネジャーに「限度額がいっぱい」と言われました。受けられませんか?

A. 受けられます。訪問リハビリマッサージ・訪問鍼灸は健康保険の枠で、介護保険の支給限度額を消費しません。ケアマネジャーの方にこの点をお伝えいただければ話が通りやすくなります。相談所からご説明することも可能です。

Q. 主治医が同意書を書いてくれない場合はどうなりますか?

A. 同意書が得られない場合、健康保険の対象にはなりません。ただし、書いていただけない理由が「制度をご存じない」ことにある場合もあります。相談所から医療機関へ手続きのご案内をすることで進むケースがありますので、まずご相談ください。

Q. 要介護認定を受けていないと受けられませんか?

A. 要介護認定は必要ありません。健康保険の枠なので、判断されるのは医師の同意と、通院が困難であるかどうかです。

Q. 施設に入居していますが受けられますか?

A. ご入居先へお伺いしています。施設の種類によって取り扱いが異なる場合がありますので、施設名をお聞かせください。

Q. 週に何回まで受けられますか?

A. 状態と保険者の取り扱いによって変わります。ご相談時に現実的な回数をお伝えします。

Q. まず何から始めればいいですか?

A. お電話またはお問い合わせフォームから、症状・通院の状況・お住まいのエリアをお聞かせください。同意書の段取りは相談所が組み立てます。

ご相談ください

大阪市(東成区・城東区・鶴見区)・東大阪市・八尾市で、健康保険適用の訪問鍼灸・訪問リハビリマッサージをお探しの方は、訪問リハビリマッサージ相談所までご相談ください。制度の部分は相談所が引き受けますので、いま困っていることだけをお聞かせいただければ十分です。

監修・技術指導:鈴木 密正

鈴木 密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)が、本記事のアプローチを開発・体系化しています。

PRI(Postural Restoration Institute)/DNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)/ファンクショナルトレーニング・PNF(固有受容性神経筋促通法)・YNSA(山元式新頭針療法)など、機能解剖学・神経筋療法・伝統医療の現代的アプローチを統合し、脳梗塞後の麻痺・廃用症候群・パーキンソン病等の運動機能改善において、骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 歩行の4ステッププロセスを開発・指導しています。

訪問リハビリマッサージ以外にも、東大阪市で治療院兼トレーニング・コンディショニングジムを運営しています(true-function.com)。

鈴木自身はご訪問できません

代表の鈴木は、既存のご利用者様への対応で予約が満杯のため、訪問リハビリマッサージの新規対応は停止しております。

「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した施術者がご訪問します

その代わり、鈴木が主催する「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した業務委託施術者をご紹介いたします。同じ4ステッププロセスを学び、現場での実践指導を受けた施術者のみが、同等のアプローチでご訪問いたします。

訪問リハビリマッサージ相談所/〒577-0056 大阪府東大阪市長堂1-8-28-1309/フリーダイヤル 0120-92-4976(9:00〜20:00・日曜・祝日定休)

この記事に関する関連記事

ご相談はお気軽に

健康保険適用・ご自宅へ訪問します。
東大阪市/大阪市/八尾市。効果には個人差があります。

無料相談はこちら
電話で相談9:00〜20:00/日祝休 LINEで相談24時間受付