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パーキンソン病でやってはいけないこと|悪化を招く6つのNG習慣・介助と正しい対策
【この記事の要点(TL;DR)】
- 「転ぶと危ないから安静に」「手を引っ張って介助」「固い手足を強く揉む」――善意のケアがパーキンソン病の生活機能をかえって下げることがある
- 動かない時間が増えるほど、病気の進行に廃用症候群(使わないことによる低下)が上乗せされ、進行が早く見える
- 介助は「引っ張る」のではなく「支える」。歩行はリズムの工夫(声かけ・目印)で出やすくなる
- 正しい順序は骨格→腹圧→体幹→歩行の4ステップ。健康保険適用・無料体験で状態に合った進め方を確認できます
【ご注意(必読)】 本記事はご家族・一般の方向けの情報提供を目的としています。記載のアプローチはすべて専門施術者が行う手技です。ご自身での再現はお控えください。症状や状態によって適切な対応は大きく異なりますので、必ず主治医・リハビリ担当医にご相談のうえ、対応できる専門施術者にご依頼ください。
パーキンソン病の「やってはいけないこと」は、なぜ善意から生まれるのか?
結論から言います。ご家族のNG行為のほとんどは、「守ってあげたい」という善意と、パーキンソン病特有の体の仕組みへの誤解の組み合わせで生まれます。
パーキンソン病の体は、固縮(筋肉のこわばり)・動きの少なさ・姿勢反射の障害という独特の条件を抱えています。健康な体の常識――「危ないなら休ませる」「硬いなら揉む」「動けないなら手を引く」――が、この条件下では逆に働くことがあるのです。訪問の現場でよく出会う6つのNGを、理由と代案つきで解説します。
NG①:「転ぶと危ないから」と安静にさせすぎる
最も多く、最も影響が大きいNGです。動かない時間が増えるほど、筋力・関節・心肺機能が「使わないこと」で低下し(廃用症候群)、それが病気の進行のように見えてしまいます。実際には、進行に廃用が上乗せされているだけのことが少なくありません。
日本神経学会の「パーキンソン病診療ガイドライン2018」でも、薬物療法と並行した運動療法・リハビリテーションの併用が推奨されています。守るべきは「安静」ではなく、安全に動ける環境と機会です。転倒対策は転倒予防の記事で詳しく解説しています。
NG②:手をぐいっと引っ張って介助する
前から手を引っ張る介助は、バランスを崩させ、肩を痛めるリスクがあります。パーキンソン病では姿勢反射(倒れそうなときに立ち直る反応)が弱っているため、引っ張られた勢いを自分で受け止められません。
正しくは「引く」ではなく「支える」。横や後ろから骨盤・体幹のあたりに軽く手を添え、ご本人のペースで重心が移るのを待ちます。立ち上がりでは、前かがみ→お尻が浮く、の軌道を妨げないことが大切です。
NG③:急かす・焦らせる
「早く早く」という声かけは、すくみ足を悪化させます。焦りや緊張は、すくみ(足が床に貼りつく現象)の最大の引き金の一つだからです。
代わりに有効なのが「リズムと目印」です。「いち、に、いち、に」と一定のリズムで声をかける、床にテープで線を貼って「またぐ」意識に切り替える――こうした工夫で足が出やすくなることが知られています。詳しくはすくみ足の記事をご覧ください。
NG④:固くなった手足を強く揉む・無理に伸ばす
固縮によるこわばりは、力任せに揉んでも伸ばしても緩みません。強い刺激はかえって防御的な緊張を引き出し、揉む→すぐ戻る→もっと強く、の悪循環に入ります。
専門施術者は、ファシア(筋・神経・血管を包む結合組織。近年のスポーツ医科学・解剖学で用いられる概念)の固さを丁寧に解き、相反抑制(主動筋を働かせると拮抗筋が緩む反射)という神経の仕組みを使って、痛みなく可動域を広げていきます。詳しくは筋固縮とマッサージの記事で解説しています。
NG⑤:薬を自己判断で調整する・飲み忘れを放置する
お薬の時間と量は、生活機能の土台です。「調子が良いから減らす」「眠いから抜く」といった自己判断は、オン・オフの波(薬が効く時間と切れる時間の差)を激しくし、転倒や誤嚥のリスクを高めます。気になることがあれば必ず主治医に相談してください。施術や運動も、薬が効いている時間帯に合わせて設計するのが原則です。
NG⑥:「病気だから仕方ない」とすべてを諦める
進行性の病気であることは事実です。しかし、いまの「できなさ」のすべてが病気のせいとは限りません。前傾姿勢・固さ・座位の不安定さには、腹圧の抜けや股関節の固さといった機能由来の上乗せが含まれており、そこには働きかける余地があります。変化は起こり得ます。事例があります。姿勢の立て直しは前傾姿勢・腰曲がりの記事を、進行期の対応はヤール4・5度からの記事をご覧ください。
では、正しい進め方はどうなるのか?
訪問リハビリマッサージ相談所では、鈴木密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)が体系化した4ステップで進めます。ステップ1:骨格ポジションの修正(固まった股関節・胸郭・背骨をファシアから解く)→ステップ2:腹圧が入るポジション(呼吸と横隔膜を取り戻す)→ステップ3:体幹・骨盤底筋の機能化(PNF=固有受容性神経筋促通法で神経の通り道を整える)→ステップ4:歩行・生活動作へ。ご希望に応じてYNSA(山元敏勝医師が開発した山元式新頭針療法)も組み合わせます。
力づくではなく体の仕組みに沿って進めるため、固縮のある体でも痛みなく取り組めます。
よくあるご質問
Q1. 散歩はさせてもいいのでしょうか? A. 主治医の許可の範囲で、むしろ推奨されることが多い習慣です。ただし転倒歴がある場合は、コースの段差・付き添いの位置・休憩場所を先に設計してください。体験時に歩行の状態を確認し、安全な運動量の目安をご提案します。
Q2. 食事でむせるようになってきました。やってはいけないことはありますか? A. あごが上がった姿勢のまま食べさせる・急がせることは誤嚥のリスクを高めます。姿勢と飲み込みは直結しています。主治医・言語聴覚士にご相談のうえ、姿勢の土台づくりは私たちにご相談ください。
Q3. 市販のマッサージ機を使ってもいいですか? A. 心地よさの範囲なら問題ないことが多いですが、固縮を「解く」効果は期待できません。強い刺激の長時間使用は避け、気になる場合は主治医にご確認ください。
Q4. 健康保険は使えますか? A. 使えます。医師の同意書があれば健康保険が適用され、自己負担は1回数百円程度から、出張費は0円です。同意書の取得手順もご案内します。
Q5. 無料体験はできますか? A. はい、初回の無料体験を実施しています。いまのケアがNGに当たっていないか不安な方も、体験時にまとめてご確認いただけます。お問い合わせフォーム・お電話・LINEからお申し込みください。
まとめ|「守る」とは、動きを奪わないこと
パーキンソン病のご家族を守るとは、安静にさせることではなく、安全に動ける条件を整えることです。引っ張らずに支える、急かさずリズムを作る、揉まずに仕組みから緩める、そして廃用の上乗せを4ステップで剥がしていく。
まずは無料体験で、いまのケアと体の状態をご確認ください。大阪市・東大阪市・八尾市でパーキンソン病のご家族を支えておられる方は、健康保険適用の訪問リハビリマッサージ相談所までご相談ください。鈴木の技術を継承した業務委託施術者をご紹介します。無料体験のお申し込み・ご相談はこちら。パーキンソン病への対応の全体像はパーキンソン病の訪問リハビリマッサージのページでご案内しています。
監修・技術指導:鈴木密正
鈴木密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師)が、本記事のアプローチを開発・体系化しています。 PRI(Postural Restoration Institute)/ DNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)/ファンクショナルトレーニング・PNF・YNSA など、機能解剖学・神経筋療法・伝統医療の現代的アプローチを統合し、脳梗塞後の麻痺・廃用症候群・パーキンソン病等の運動機能改善において、骨格→腹圧→体幹→歩行の4ステッププロセスを開発・指導しています。 訪問リハビリマッサージ以外にも、東大阪市で治療院兼トレーニング・コンディショニングジムを運営しています(true-function.com)。
鈴木自身はご訪問できません
代表の鈴木は、既存のご利用者様への対応で予約が満杯のため、訪問リハビリマッサージの新規対応は停止しております。
「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した施術者がご訪問します
その代わり、鈴木が主催する「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した業務委託施術者をご紹介いたします。同じ4ステッププロセス(骨格→腹圧→体幹→歩行)を学び、現場での実践指導を受けた施術者のみが、同等のアプローチでご訪問いたします。