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パーキンソン病の腰痛・肩の痛み・こわばり|「年のせい」ではなく、休めていない筋肉の痛みです

この記事の要点(TL;DR)

  • パーキンソン病の腰痛・肩の痛みは「使いすぎ」ではなく、筋肉が一日中「休めていない」痛みです。安静では抜けません
  • 痛みは固縮・ジストニア・姿勢の荷重・オフ時間の4種類が重なり、どれが主役かで手の入れ方が変わります
  • 揉んでも翌日戻るのは当然です。「縮め」という指令が脳から出続けているからです
  • 順番は、ファシアを解いて荷重を分散させ、腹圧と体幹で支えを戻し、動ける時間帯に動ける体を作ること

ご注意(必読)

  • 本記事はご本人・ご家族向けの情報提供を目的としています
  • 記載のアプローチはすべて専門施術者が行う手技です。ご自身での再現はお控えください
  • 痛みの種類の見極めと薬の調整は、必ず主治医(神経内科)・リハビリ担当医にご相談のうえ、対応できる専門施術者にご依頼ください

パーキンソン病の腰痛・肩の痛みは、「年のせい」なのか?

腰が重く、座っていても痛い。肩が上がらず、寝返りのたびに痛みで目が覚める。整形外科では「年齢相応」「五十肩」と言われ、湿布と痛み止めで様子を見ている。揉んでもらうと楽になるのに、翌日にはもう戻っている。

この痛みは、年のせいだけではありません。診断前に肩の痛みで整形外科に通い、五十肩として治療を受けていた——振り返るとそれが最初の症状だった、という経過はよく知られています。

結論から言います。この痛みの中心は、使いすぎではなく、筋肉が休めていない痛みです。ここが変わると、「安静にして様子を見る」が逆向きだったことが見えてきます。痛みで動かなくなり、動かないからさらに固まる——その循環は、ご本人の我慢が足りないから起きたのではありません。理由が分からないまま「動きなさい」と言われても、動けなくて当然です。

なぜパーキンソン病で腰・肩・体が痛むのか?――痛みは4種類が重なっている

主に次の4つが、人によって違う割合で重なっています。

痛みの種類体の中で起きていること手がかり
① 固縮の痛み「緩めてよい」という脳の指令が弱まり、同じ筋肉が一日中縮んだまま休めない。こむら返りが一日続くような鈍い痛み朝から重い。腰・肩・首に多く、動き始めがつらい
② ジストニアの痛み意思と関係なく筋肉が強く収縮し続ける。薬が切れる早朝・オフに出やすい足の指が丸まる・足が内側にねじれる
③ 姿勢由来の痛み前傾で体重の受け場所が腰と首の後ろに集中し、背中側の筋肉が体を引き止め続ける立つ・歩く時間に比例して腰が痛む。腕が上がらない
④ オフ時間の痛み薬が切れると固縮が強まるうえ、脳の痛みを抑える働きも弱まる(中枢性の痛み)痛みの強さが薬の時間と連動する

①と③は機能の側から働きかける余地が大きく、②と④は薬の効き方と直結しています。中枢性の痛みは薬の調整で変わることがあるため、痛みが出る時間帯と薬を飲んだ時刻を記録し、主治医(神経内科)にお見せください。急に強くなった痛みや、しびれ・脱力・発熱を伴う痛みは別の疾患が隠れていることがあるため、先に医師の診察を受けてください。

揉んでも、湿布を貼っても、なぜ翌日には戻るのか?

「縮め」という指令が、脳から出続けているからです。

固縮は筋肉の病気ではなく、脳の奥の大脳基底核の働きが落ち、筋肉を「緩める」側の調整が効かなくなった状態です。表面を揉んでほぐしても、翌朝には同じ指令で同じ筋肉が縮み直します。施術が悪かったのでも、揉んでくれたご家族の手が悪かったのでもありません。指令が続く限り、緩めた結果が保存されないのです。

もうひとつは、荷重の集まる「形」が変わっていないことです。前傾した姿勢のままなら、翌日も腰と首の後ろに同じ負担が乗ります。前傾姿勢・腰曲がりの記事で書いたとおり、「背筋を伸ばして」と声をかけても腰の一点に負担が集まるだけです。

さらに、動かない期間が続くと、筋・神経・血管を包んで全身をつなぐ結合組織——近年のスポーツ医科学・解剖学でファシア(fascia)と呼ばれます——が層の間で滑らなくなります。筋固縮の記事でも触れた、揉むだけでは届かない層です。

「痛いから動かない」を続けると、どうなるのか?

痛いとき動かないのは自然な選択です。そのうえで、パーキンソン病では「安静」が次の負担を積み上げていきます。

  • 固縮の痛みが強まる——動かさない筋肉は緩む機会を失い、さらに固まります
  • 前傾が進み、荷重が集中する——座る時間が長いほど股関節の前側が固まり、前傾が深くなります
  • 肩の可動域が失われる——前に巻き込まれた肩は腕を上げる軌道が塞がれ、期間が長いほど戻りにくくなります
  • 転倒・すくみ足・呼吸の浅さへ波及する——重心が前に落ちて歩幅が縮み、胸郭が潰れて声が小さくなります

だからこそ、動けているうちに、痛みの土台へ手を入れる価値があります。今が、働きかけられる層が最も多く残っている時期です。

相談所が連携する施術者は、どう設計するのか?――4ステップ

訪問リハビリマッサージ相談所では、鈴木密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)が体系化した骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 動作の順番で立て直します。痛い場所を揉むところからは始めません。

ステップ1:骨格の位置を整え、荷重を分散させる——固まった胸郭・骨盤・股関節前側のファシアを徒手で解き、腰と首に集中していた荷重を体幹全体へ分散させます。腰へ荷重を集めている胸郭と股関節から手をつけます。

ステップ2:腹圧が入る条件を作る——固縮で胸郭が固まると呼吸が浅くなり、おなかの内側から体を支える力(腹圧)が働きません。腹圧が抜けた背骨を背中の筋肉が力ずくで引き止めている——それが腰痛の形です。呼吸の深さと肋骨の動きを取り戻します。

ステップ3:体幹を働かせ、固縮した筋肉を反対から緩める——居座った緊張の反射パターンを解除します。力ずくで伸ばすのではなく、相反抑制(reciprocal inhibition)——主動筋を働かせると反対側の筋肉が反射で緩む仕組み——を使い、伸ばす側へ軽い抵抗をかけて働かせ、縮んでいる曲げ側を緩めます。この手法はPNF(固有受容性神経筋促通法)として体系化されています(1940年代に Herman Kabat 医師が開発)。

ステップ4:動ける時間帯に、動作へつなげる——支えが戻った体で、寝返り・立ち上がり・歩行を薬が効いている時間帯(オン)に合わせて再建します。薬の効き方(オン・オフ)と訪問施術のタイミングは体験時に一緒に設計します。

緊張の出どころが中枢側にあるケースでは、状態に応じてYNSA(山元式新頭針療法)——山元敏勝医師が開発した頭部への鍼——を組み合わせ、固縮そのものの強さに働きかけます。

よくあるご質問

Q. 整形外科では「五十肩」「腰の変形」と言われ、湿布と痛み止めだけです。パーキンソン病と関係がありますか?

A. 関係している場合があります。肩の痛みはパーキンソン病の初期に出やすい症状です。痛みの出る時間帯と薬の時刻を主治医(神経内科)にお伝えください。固縮と姿勢由来の部分には、相談所側から働きかけられます。

Q. 家族が毎晩、腰や肩を揉んであげています。続けていいですか?

A. 優しくさすって温める程度なら構いません。ただし、固縮で縮んだ筋肉を強く揉む・力ずくで伸ばすことは反射で緊張を強めるためお控えください(やってはいけない介助)。手技や負荷の設定は、必ず主治医にご相談のうえ、対応できる専門施術者にご依頼ください。

Q. 発症から年数が経ち、進行しています。今さら痛みは変わりますか?

A. 年数が経ったケースでも変化は起こり得ます。相談所には事例があります。年数で積み上がったファシアの固さと荷重の集まる姿勢は、今からでも働きかけられる層です。「病気だから仕方ない」で終わらせません。

Q. 病院の訪問リハビリテーション・通所リハビリと併用できますか?

A. 併用されている方が多くいらっしゃいます。相談所側は骨格・腹圧・体幹という土台と固縮・ファシアの解除を担い、療法士の歩行練習が乗りやすい体を作ります。重ならない形で設計します。

Q. 健康保険で受けられますか?

A. 健康保険適用の訪問リハビリマッサージとしてお受けいただけます。1回あたりの自己負担は数百円程度〜が目安で、対応エリア内であれば出張費・交通費はかかりません。適用には医師の同意書が必要で、取得手続きは相談所が代行サポートいたします。

Q. どのエリアに来てもらえますか?

A. 大阪市(東成区・城東区・鶴見区)、東大阪市、八尾市へお伺いしています。

まとめ|「痛いから安静に」ではない

パーキンソン病の腰痛・肩の痛みは、休めていない筋肉の痛みです。薬の領域は主治医と、機能の領域は骨格→腹圧→体幹→動作の順で支えを戻す——この二本立てで、痛みは「見ているしかないもの」ではなくなります。

相談所がこの痛みを土台から診るのは、「年のせい」「病気だから」という言葉で、まだ働きかけられる層まで一緒に諦めてしまう方を増やしたくないからです。朝、痛みで起き上がるのをためらわない日を、ご家族が毎晩揉み続けなくてすむ夜を、順番を持って設計します。

大阪市(東成区・城東区・鶴見区)・東大阪市・八尾市で、パーキンソン病の腰痛・肩の痛み・こわばりの痛みにお困りのご本人・ご家族は、健康保険適用の訪問リハビリマッサージ相談所までご相談ください。鈴木が監修・技術指導した施術者が、どの痛みが主役かを拝見して整理するところから始めます。全体像はパーキンソン病の訪問リハビリマッサージのページでご案内しています。

監修・技術指導:鈴木 密正

鈴木 密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)が、本記事のアプローチを開発・体系化しています。

PRI(Postural Restoration Institute)/DNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)/ファンクショナルトレーニング・PNF(固有受容性神経筋促通法)・YNSA(山元式新頭針療法)など、機能解剖学・神経筋療法・伝統医療の現代的アプローチを統合し、脳梗塞後の麻痺・廃用症候群・パーキンソン病等の運動機能改善において、骨格 → 腹圧 → 体幹・骨盤底筋 → 歩行の4ステッププロセスを開発・指導しています。

訪問リハビリマッサージ以外にも、東大阪市で治療院兼トレーニング・コンディショニングジムを運営しています(true-function.com)。

鈴木自身はご訪問できません

代表の鈴木は、既存のご利用者様への対応で予約が満杯のため、訪問リハビリマッサージの新規対応は停止しております。

「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した施術者がご訪問します

その代わり、鈴木が主催する「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した業務委託施術者をご紹介いたします。同じ4ステッププロセスを学び、現場での実践指導を受けた施術者のみが、同等のアプローチでご訪問いたします。

訪問リハビリマッサージ相談所/〒577-0056 大阪府東大阪市長堂1-8-28-1309/フリーダイヤル 0120-92-4976(9:00〜20:00・日曜・祝日定休)

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