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脳梗塞で寝たきりになったら回復は望めないのか|ベッド上から座位・立位を取り戻す訪問リハビリマッサージ
【この記事の要点(TL;DR)】
- 脳梗塞後の寝たきりは「麻痺そのもの」より、動かない期間に上乗せされる廃用症候群(筋力・関節・心肺機能の低下)が主な壁になっていることが多い
- 廃用症候群は適切な働きかけで変えられる。寝たきり=回復の終わりではない
- 相談所はベッドの上から4ステップ(骨格→腹圧→体幹/骨盤底筋→座位・立位・歩行)で段階的に設計する
- 長年経過したケースでも変化は起こり得ます。事例があります。健康保険適用・無料体験あり
【ご注意(必読)】 本記事はご家族・一般の方向けの情報提供を目的としています。記載のアプローチはすべて専門施術者が行う手技です。ご自身での再現はお控えください。症状や状態によって適切な対応は大きく異なりますので、必ず主治医・リハビリ担当医にご相談のうえ、対応できる専門施術者にご依頼ください。
脳梗塞で寝たきりになったら、回復は望めないのか?
結論から言います。寝たきりになった時点で回復の道が閉ざされるわけではありません。なぜなら、「寝たきり」を作っている原因は麻痺そのものだけではなく、動かない期間に積み重なった廃用症候群(使わないことによる筋力低下・関節拘縮・心肺機能低下)が大きな割合を占めているからです。
麻痺は脳の損傷によるもので、回復に時間がかかります。しかし廃用症候群は「使っていないこと」が原因ですから、適切な順番で体に働きかければ、年齢や経過年数にかかわらず変化が起こり得ます。実際、「もう動かない」と言われていた方が、座位を取り戻し、立ち上がりまで進んだ事例があります。
寝たきりのまま時間が経つほど廃用は深くなります。だからこそ、「仕方ない」と諦める前に、いま何が麻痺の影響で、何が廃用の上乗せなのかを切り分けることが第一歩です。
「麻痺による寝たきり」と「廃用による寝たきり」は何が違うのか?
この2つの区別が、回復の設計図を左右します。
麻痺による制限は、脳の損傷部位に対応した特定のパターン(片側の手足が動かしにくい、筋緊張が高いなど)を取ります。一方、廃用による制限は全身に及びます。動かしていない関節が固まる(拘縮)、太ももやお尻の筋肉が痩せる、起き上がると血圧が下がってめまいがする(起立性低血圧)、少し動くだけで息が切れる――これらは麻痺ではなく、寝ている期間が作った変化です。
日本脳卒中学会の「脳卒中治療ガイドライン2021」でも、廃用症候群を防ぐための早期からの離床と、回復期以降も継続するリハビリテーションが推奨されています。退院後にご自宅で過ごす時間こそ、廃用が進むか、取り戻すかの分かれ目になります。
寝たきりの一般的な予防と対策は寝たきりの原因と予防の記事でも解説しています。
ベッドの上から何を始めるのか?――4ステップの進め方
訪問リハビリマッサージ相談所では、鈴木密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)が体系化した4ステップを、寝たきりの方にはベッドの上から適用します。
ステップ1:骨格ポジションの修正――寝たきりの方の体は、骨盤が後ろに倒れ、背中が丸まり、肋骨が硬く沈んだ姿勢で固まっています。まず受動的な徒手アプローチでこの土台を整えます。骨格が崩れたままでは、どれだけ筋肉を刺激しても力の入る場所がありません。
ステップ2:腹圧が入るポジションを整える――骨格が整うと、呼吸が深くなり、おなかの内側から体を支える力(腹圧)が働き始めます。寝たきりの方は呼吸が浅く、横隔膜がほとんど動いていないことが多いため、ここを丁寧に取り戻します。腹圧は起き上がり・座位保持のエンジンです。
ステップ3:体幹や骨盤底筋を機能させる――腹圧が入る状態を作ったうえで、PNF(固有受容性神経筋促通法。1940年代にHerman Kabat医師が開発)を用いて神経の通り道を整え、体幹の筋肉に「働き方」を思い出させます。ベッド上の寝返り・お尻上げから始められます。
ステップ4:座位→立位→歩行へつなげる――端座位(ベッドの端に腰かける)の保持、立ち上がり、つかまり立ち、と段階的に進めます。焦って歩行から始めるのではなく、土台から積み上げることが結局いちばんの近道です。
拘縮で固まった手足はどうするのか?
「固まっているから仕方ない」で終わらせません。長期間動かさなかった手足は、ファシア(筋・神経・血管を包む結合組織。近年のスポーツ医科学・解剖学で用いられる概念)が癒着し、神経の通り道が滞った状態になっています。
相談所が紹介する施術者は、ファシアのリリースで組織の滑りを取り戻しながら、相反抑制(主動筋を働かせると拮抗筋が緩む反射)や軽い抵抗運動を使って、麻痺特有の緊張パターンをかいくぐりながら動きを引き出します。こわばって曲がったままの指が伸びるようになる、固まっていた肘が少しずつ動くようになる――そうした変化の事例があります。詳しくは脳梗塞後の拘縮の記事をご覧ください。
ご希望に応じて、YNSA(山元敏勝医師が開発した山元式新頭針療法)を組み合わせ、頭部への鍼で全身の緊張調整を図ることもできます。
家族にできることは何か?
ご家族の役割は「訓練すること」ではなく、「動く機会と環境を保つこと」です。
- 体位変換と座る機会――日中はできる範囲でベッドの背を上げる、端座位の時間を作る(医師の許可の範囲で)
- 声かけ――食事・テレビ・会話など、起きている理由を作ることが離床の動機になります
- 無理をしない――関節を無理に伸ばす・強く揉むなどの自己流アプローチは、痛みや拘縮の悪化につながる恐れがあります。手技は専門施術者にお任せください
どのくらいで変化が見えるのか?
正直にお伝えすると、期間は状態によって大きく異なり、確実な約束はできません。そのうえで、私たちは「座位保持が何分できるか」「表情・声の張り」「食事の姿勢」といった小さな指標の変化を最初に見ます。こうした変化は比較的早い段階で現れることが多く、ご家族にも実感していただきやすいポイントです。
大切なのは、寝たきりの期間が長くても、変化は起こり得るということです。10年・20年経過したケースで改善がみられた事例もあります。
よくあるご質問
Q1. 家族が記事を参考に自分でリハビリさせても大丈夫ですか? A. 専門施術者の判断なしの自己流アプローチは、骨折・痛み・拘縮悪化などのリスクがあります。必ず主治医・リハビリ担当医にご相談のうえ、対応できる専門施術者にご依頼ください。相談所では適切な施術者をご紹介します。
Q2. 健康保険は使えますか? A. 使えます。医師の同意書があれば健康保険が適用され、自己負担は1回数百円程度から、出張費は0円です。同意書の取得手順からご案内します。
Q3. 発症から何年も経っていますが、今からでも意味はありますか? A. あります。廃用症候群による制限は経過年数にかかわらず働きかける余地があり、長年経過したケースでも変化が起こり得ます。事例があります。
Q4. 本人に意欲がありません。それでも進められますか? A. 進められます。意欲の低下は脳梗塞後によくみられる変化で、本人の怠けではありません。受動的な手技から始めて体が楽になると、表情や意欲が変わってくるケースが多くあります。
Q5. 無料体験はできますか? A. はい、初回の無料体験を実施しています。ご自宅のベッド上で実際の施術を体験いただき、改善の見通しをご説明したうえで、継続するかをご判断ください。
まとめ|寝たきりは「回復の終わり」ではない
脳梗塞後の寝たきりの多くには、麻痺に廃用症候群が上乗せされています。そして廃用は、骨格→腹圧→体幹→動作の順で働きかければ、ベッドの上からでも変えていける可能性があります。
まずは無料体験で、いまのお体の状態と改善の見通しをご確認ください。大阪市・東大阪市・八尾市で、寝たきりのご家族の回復を諦めたくない方は、健康保険適用の訪問リハビリマッサージ相談所までご相談ください。鈴木の技術を継承した業務委託施術者をご紹介します。無料体験のお申し込み・ご相談はこちら。脳梗塞後の対応の全体像は脳梗塞(脳卒中)後の訪問リハビリマッサージのページでご案内しています。
監修・技術指導:鈴木密正
鈴木密正(鍼灸あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師)が、本記事のアプローチを開発・体系化しています。 PRI(Postural Restoration Institute)/ DNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization)/ファンクショナルトレーニング・PNF・YNSA など、機能解剖学・神経筋療法・伝統医療の現代的アプローチを統合し、脳梗塞後の麻痺・廃用症候群・パーキンソン病等の運動機能改善において、骨格→腹圧→体幹→歩行の4ステッププロセスを開発・指導しています。 訪問リハビリマッサージ以外にも、東大阪市で治療院兼トレーニング・コンディショニングジムを運営しています(true-function.com)。
鈴木自身はご訪問できません
代表の鈴木は、既存のご利用者様への対応で予約が満杯のため、訪問リハビリマッサージの新規対応は停止しております。
「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した施術者がご訪問します
その代わり、鈴木が主催する「訪問リハビリマッサージ施術勉強会」で技術を継承した業務委託施術者をご紹介いたします。同じ4ステッププロセス(骨格→腹圧→体幹→歩行)を学び、現場での実践指導を受けた施術者のみが、同等のアプローチでご訪問いたします。