脳性麻痺の二次障害を防ぐ訪問施術|加齢に伴う体の変化に対応する

脳性麻痺の方も加齢とともに体は変化します

脳性麻痺は出生前後の脳の損傷により運動機能が障害される疾患ですが、疾患自体は進行しません。しかし、長年にわたる不適切な姿勢や代償的な動き方により、加齢とともに二次的な障害が蓄積していきます。

若い頃は何とかできていた動作が、40代、50代になって急にできなくなる——脳性麻痺の方の「二次障害」は、成人期以降に顕在化する深刻な問題です。関節の変形、痛み、筋力低下、疲労感の増大など、様々な形で現れます。

痙縮と関節変形への対応

脳性麻痺の方の多くは、長年の痙縮(筋肉の異常な緊張)により、関節が徐々に変形していきます。特に股関節、膝関節、足関節の変形は、歩行や立位に大きな影響を及ぼします。

当院では、アクティブリリーステクニックで痙縮に伴う筋膜の癒着を丁寧に解消し、関節の可動域を確保するケアを行っています。変形が進んでしまった部分はそのまま受け止め、やれる範囲でスタビリティとモビリティを確保する——完全を目指すのではなく、「今よりも少しでも良い状態」を追求する現実的なアプローチです。

姿勢改善で痛みを軽減する

脳性麻痺の方の二次障害で最も多い訴えの一つが、痛みです。長年の代償的な動き方により、本来負荷がかからない部位に過剰なストレスが蓄積し、慢性的な痛みを引き起こします。

当院では、ジョイント・バイ・ジョイント・コンセプトに基づき、各関節が適切な役割を果たせるように調整します。動くべき関節が動き、安定すべき関節が安定することで、特定の部位への過剰な負荷が分散され、痛みの軽減につながります。

体幹と呼吸の改善

脳性麻痺の方は、体幹の筋緊張のアンバランスにより、姿勢が崩れやすい傾向があります。体幹が不安定だと、上肢や下肢の機能発揮も制限されます。

当院では、Zone of Apposition(ZOA)に基づいた呼吸改善で腹圧を高め、体幹を内側から安定させるアプローチを行います。呼吸が改善され腹圧が入るようになると、姿勢が安定し、四肢の動きもスムーズになります。

歩行能力を維持する

歩行が可能な脳性麻痺の方にとって、加齢に伴う歩行能力の低下は最も心配される問題の一つです。筋力低下、関節の柔軟性低下、バランス能力の衰えが重なることで、歩行がますます困難になります。

当院では、股関節に重心を乗せる効率的な歩行パターンの獲得を目指します。殿筋やハムストリングスを活性化し、足裏のセンサー機能を維持することで、少ない労力で安全に歩ける体を作ります。

生涯を通じた体のケアを

当院では、姿勢改善・転倒防止・歩行によるQOL向上の3本柱を基本に、脳性麻痺の方の二次障害予防と機能維持に取り組んでいます。YNSAや神経の可塑性を活用したアプローチで、年齢を重ねても自分らしく活動できる体を守ります。お気軽にご相談ください。