脊髄損傷後の痙縮とは
脊髄損傷後に多くの方が経験する「痙縮(けいしゅく)」は、筋肉が異常に緊張し、こわばりやつっぱりが生じる状態です。上位運動ニューロンが障害されることで脊髄反射が亢進し、意図しない筋収縮が起こります。痙縮は日常生活に大きな影響を与える一方、適切な管理により症状を軽減できます。
痙縮の特徴と日常生活への影響
| 症状 | 特徴 | 日常生活への影響 |
|---|---|---|
| 筋緊張亢進 | 特定の筋群が持続的に緊張 | 着替え・移乗が困難 |
| クローヌス | 足関節などの律動的な不随意運動 | 車いす操作・睡眠の妨げ |
| 屈曲痙縮 | 股・膝が曲がった状態で固定 | 車いすの座位姿勢の悪化 |
| 伸展痙縮 | 脚が伸びきった状態で固定 | 移乗動作が困難 |
痙縮の管理方法
| 方法 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 訪問マッサージ | 持続的ストレッチ・マッサージ | 筋緊張の一時的緩和・可動域維持 |
| 薬物療法 | バクロフェン・ダントロレン等 | 中枢性の筋緊張抑制 |
| ボツリヌス療法 | 痙縮筋への注射 | 局所的な痙縮軽減(3〜4か月持続) |
| バクロフェンポンプ | 髄腔内に薬剤持続投与 | 重度痙縮に有効 |
| 装具療法 | スプリント・装具の使用 | 関節のポジショニング維持 |
脊髄損傷後の疼痛(神経因性疼痛)
脊髄損傷後の痛みは「神経因性疼痛」と呼ばれ、損傷レベル以下に焼けるような痛み・ビリビリする感覚が生じます。
| 痛みの種類 | 特徴 | 対処法 |
|---|---|---|
| 損傷レベルの痛み | 損傷部位周辺の帯状の痛み | マッサージ・温熱療法 |
| 損傷レベル以下の痛み | 広範囲の灼熱感・しびれ | 薬物療法+マッサージ |
| 筋骨格系の痛み | 車いす使用による肩・腕の痛み | マッサージ・ストレッチ |
訪問マッサージの痙縮・疼痛への具体的アプローチ
- 持続的ストレッチ:痙縮筋をゆっくり30秒以上伸ばし、筋緊張を緩和
- 深部マッサージ:痙縮筋の深部にアプローチし、筋紡錘の興奮を抑制
- 関節モビライゼーション:関節の微細な動きを引き出し、拘縮を予防
- 温罨法:温めることで筋緊張を緩和してからストレッチを実施
- リラクゼーション:全身のリラクゼーションで痛みの閾値を上げる
よくあるご質問(FAQ)
Q. 痙縮は完全になくなりますか?
完全になくすことは難しいですが、適切な管理で日常生活への影響を最小限に抑えることができます。訪問マッサージの定期的な施術は、痙縮管理の重要な柱です。
まとめ
脊髄損傷後の痙縮と疼痛は、薬物療法と訪問マッサージの組み合わせで効果的に管理できます。定期的なストレッチとマッサージは、痙縮の悪化防止と疼痛緩和に大きく貢献します。
監修者情報
訪問リハビリマッサージ相談所 施術責任者
保有資格:あん摩マッサージ指圧師(国家資格)




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