脊髄損傷のリハビリと訪問マッサージ|損傷レベル別の症状・回復・在宅ケア

脊髄損傷とは

脊髄損傷は、交通事故・転落・スポーツ外傷などにより脊髄が損傷される疾患です。損傷された脊髄のレベル(高さ)に応じて、四肢麻痺や対麻痺などの重度の運動・感覚障害が生じます。日本では毎年約5,000人が新たに脊髄損傷を受傷するとされています。

損傷レベルと症状

損傷レベル 麻痺の範囲 残存機能 移動手段
C1〜C4(高位頸髄) 四肢麻痺・呼吸障害 首の動き・表情筋 電動車いす
C5〜C6 四肢麻痺(上肢一部残存) 肩・肘の屈曲 電動車いす/手動可能な場合も
C7〜C8 四肢麻痺(手指の一部機能あり) 手首の伸展・一部握力 手動車いす
T1〜T6(胸髄) 対麻痺(下肢麻痺) 上肢は正常 手動車いす
T7〜T12 対麻痺 上肢+体幹の一部 手動車いす
L1〜L5(腰髄) 下肢不全麻痺 股関節・膝の一部機能 装具+杖/車いす

脊髄損傷の二次的合併症

合併症 原因 訪問マッサージの対応
関節拘縮 不動による関節の硬化 関節可動域訓練
筋萎縮 麻痺による筋の不使用 マッサージによる血流促進
褥瘡 感覚障害+長時間の圧迫 血行改善・体位変換指導
痙縮 上位運動ニューロン障害 ストレッチ・マッサージ
自律神経過反射 T6以上の損傷で発生 症状認識・緊急対応の理解
起立性低血圧 交感神経障害 段階的な離床訓練
神経因性疼痛 損傷部以下の異常な痛み マッサージによる疼痛緩和

訪問マッサージの施術内容

  • 麻痺部位のマッサージ:血行促進・筋萎縮予防・浮腫軽減
  • 関節可動域訓練:全関節の拘縮予防(特に肩・肘・股・膝・足関節)
  • 痙縮管理:持続的なストレッチで筋緊張を緩和
  • 残存機能の強化:動かせる筋肉の筋力維持トレーニング
  • 褥瘡予防:圧迫部位の血行改善・ポジショニング指導

よくあるご質問(FAQ)

Q. 脊髄損傷は回復しますか?

完全損傷の場合、損傷レベル以下の機能回復は困難ですが、不全損傷の場合は部分的な回復が期待できます。いずれの場合も、二次的合併症の予防と残存機能の最大活用が重要です。

Q. 受傷から何年経っても訪問マッサージは意味がありますか?

はい、非常に意味があります。関節拘縮予防・痙縮管理・疼痛緩和・褥瘡予防など、生涯にわたるケアが必要です。

まとめ

脊髄損傷の方は損傷レベルに応じた長期的なリハビリが必要です。訪問マッサージは関節拘縮予防・痙縮管理・褥瘡予防など、在宅生活を支える重要なケアです。

監修者情報
訪問リハビリマッサージ相談所 施術責任者
保有資格:あん摩マッサージ指圧師(国家資格)