変形性膝関節症のリハビリテーションの重要性
変形性膝関節症の治療において、運動療法(リハビリテーション)は薬物療法や手術と並ぶ重要な治療の柱です。日本整形外科学会のガイドラインでも、運動療法は最もエビデンスレベルの高い推奨治療として位置づけられています。適切な運動を継続することで、痛みの軽減、関節機能の改善、手術の回避が期待できます。
運動療法の種類と効果
| 運動の種類 | 具体的な方法 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 筋力トレーニング | 大腿四頭筋セッティング、SLR(脚上げ) | 膝の安定性向上、痛み軽減 |
| ストレッチ | ハムストリングス伸張、ふくらはぎ伸張 | 関節可動域の維持・改善 |
| 有酸素運動 | ウォーキング、水中歩行、自転車こぎ | 体重管理、全身持久力向上 |
| バランス訓練 | 片脚立ち、重心移動練習 | 転倒予防、日常動作の安定 |
自宅でできる膝のリハビリメニュー
大腿四頭筋セッティング(初心者向け)
床に脚を伸ばして座り、膝の裏を床に押し付けるように力を入れます。太ももの前面に力が入っていることを確認し、5秒間保持してから緩めます。これを20回1セット、1日3セット行います。膝に負担が少なく、痛みがある方でも実施しやすい基本運動です。
SLR(脚上げ運動)
仰向けに寝て、片方の膝を立てます。反対側の脚を膝を伸ばしたまま、床から約10cm持ち上げて5秒間保持し、ゆっくり下ろします。左右各10回1セット、1日3セットが目安です。
膝の屈伸運動
椅子に浅く腰かけ、片方の膝をゆっくり伸ばして3秒保持し、ゆっくり下ろします。余裕があれば足首に軽い重り(0.5〜1kg)をつけて行うとさらに効果的です。左右各10回1セット、1日2〜3セット行います。
ハムストリングスストレッチ
椅子に座った状態で片脚を前に伸ばし、つま先を上に向けます。背筋を伸ばしたまま、ゆっくり上体を前に倒し、太ももの裏側が伸びる感覚を感じたら20秒保持します。左右各3回行います。
膝に負担をかけない生活の工夫
| 場面 | 負担を減らす工夫 |
|---|---|
| 立ち上がり | 手すりやテーブルを使って、腕の力を併用する |
| 階段 | 上りは健側から、下りは患側から。手すりを必ず使用 |
| 買い物 | カートを利用する。重い荷物は宅配を活用 |
| 就寝 | 布団よりベッドが膝への負担が少ない |
| 入浴 | シャワーチェアの使用、浴槽には手すりで出入り |
訪問リハビリマッサージと運動療法の併用効果
訪問リハビリマッサージでは、専門家が膝周囲の筋肉をほぐし、関節可動域訓練を行った後に、個々の状態に合わせた運動指導を行います。マッサージによる疼痛緩和と筋緊張緩和の後に運動療法を行うことで、より効果的なリハビリが可能になります。また、定期的な訪問により、運動プログラムの見直しや進捗確認ができるため、自主トレーニングのモチベーション維持にもつながります。
よくある質問(FAQ)
Q. 膝が痛くても運動しても大丈夫ですか?
A. 運動中や運動後に痛みが増す場合は、運動の強度を下げるか、痛みのない範囲で行ってください。運動後2時間以上痛みが続く場合は、負荷が強すぎる可能性があります。
Q. ヒアルロン酸注射とリハビリはどちらが効果的ですか?
A. 両方を併用することが最も効果的です。ヒアルロン酸注射で関節内環境を改善し、リハビリで筋力と可動域を向上させる相乗効果が期待できます。
Q. サポーターは使った方がよいですか?
A. 歩行時の安定感向上や痛みの軽減に有効です。ただし、常時装着すると筋力低下を招く可能性があるため、活動時のみの使用が推奨されます。
監修者情報
本記事は、訪問リハビリマッサージの臨床経験を持つ専門家が監修しています。個別の症状については、必ず主治医にご相談ください。




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