アルツハイマー型認知症と身体機能の低下|歩行を守る訪問施術

認知症でも体を動かし続けることが大切です

アルツハイマー型認知症というと、記憶障害や判断力の低下といった認知面の症状が注目されがちです。しかし、認知症の進行に伴い、身体機能も着実に低下していきます。歩行が不安定になる、立ち上がりが困難になる、バランスが悪くなる——これらの変化は転倒リスクを高め、骨折から寝たきりへとつながる危険があります。

認知症であっても、体を動かし続けることで身体機能の低下を遅らせることは可能です。むしろ、適度な運動は脳への血流を促進し、認知機能の維持にも良い影響を与えることが知られています。

姿勢の崩れが転倒を招く

アルツハイマー型認知症の方は、活動量の低下に伴い姿勢が崩れていきます。背中が丸くなり、骨盤が後傾し、膝が曲がった状態——この姿勢では殿筋が使えず、小刻みな不安定な歩行になります。

さらに認知機能の低下により、段差や障害物への注意が不十分になるため、転倒のリスクは二重に高まります。当院では、姿勢改善を通じて身体面からの転倒リスク軽減を図ります。

声掛けをしながらの施術

認知症の方への施術では、コミュニケーションの取り方が非常に重要です。何をしているのか分からないまま体を触られると、不安や恐怖を感じてしまうことがあります。

当院では、常に優しい声掛けをしながら施術を行います。「今から肩を動かしますね」「痛くないですか?」——一つひとつの動作を説明しながら丁寧に進めることで、安心して施術を受けていただけます。経験豊富な施術者が、認知症の方の反応を読み取りながら柔軟に対応します。

股関節重心で安全な歩行を

認知症の方の歩行を安全にするためには、正しい体の使い方を「体で覚えて」いただくことが重要です。認知機能の低下により、言葉での指示だけでは動作の修正が難しいことがありますが、繰り返しの身体誘導により、股関節に重心を乗せる立ち方や歩き方を体に染み込ませることができます。

これは神経の可塑性を活用したアプローチです。繰り返しの適切な刺激により、正しい運動パターンが神経回路に定着し、意識しなくても安全な歩行ができるようになります。

足裏のセンサー機能で転倒を防ぐ

認知症の方の転倒予防において、足裏の固有受容感覚(センサー機能)の維持は特に重要です。注意力が低下している分、体が無意識にバランスを取る能力——つまり足裏のセンサーによる自動的なバランス調整——に頼る割合が大きくなるためです。

当院では、足裏と足首への適切な刺激を通じてセンサー機能を維持・活性化し、認知症の方が無意識のうちにバランスを保てる体づくりを支えています。

認知症でも自分の足で歩き続けるために

当院では、姿勢改善・転倒防止・歩行によるQOL向上の3本柱を基本に、アルツハイマー型認知症の方が一日でも長く自分の足で歩けるようサポートしています。体が動けることは、認知機能の維持にも、ご本人の尊厳を守ることにもつながります。まずはお気軽にご相談ください。