COPDの方が転倒しやすい理由|呼吸機能と運動機能の意外なつながり

COPDの方は転倒リスクが高いことをご存知ですか?

COPDは呼吸器の疾患ですが、実は転倒リスクの高さも大きな問題です。息切れによる活動量の低下が筋力低下を招き、バランス能力が衰えていくためです。さらに、呼吸困難による注意力の低下や、低酸素状態によるめまいも転倒の原因となります。

COPDの方が骨折すると、安静期間中にさらに呼吸機能が低下するという深刻な悪循環に陥ります。転倒を予防することは、COPDの方にとって呼吸機能を守ることでもあるのです。

呼吸が崩れると姿勢が崩れる

COPDの方に共通して見られるのが、特徴的な姿勢の変化です。息を吸おうとして肩が上がり、首の筋肉が緊張し、背中が丸くなります。この姿勢は一時的には呼吸を楽にしますが、長期的には体のバランスを大きく崩す原因となります。

前傾姿勢が固定化すると、重心が前方に偏り、少しのバランスの乱れで転倒しやすくなります。また、この姿勢ではお尻の筋肉(殿筋)が使えず、歩行時の安定性が大きく損なわれます。呼吸と姿勢は切り離せない関係にあるのです。

体幹の安定性を回復させる

転倒を防ぐためには、体幹の安定性が不可欠です。COPDの方は呼吸筋の疲労や腹圧の低下により、体幹の支える力が弱くなっています。

当院では、まず呼吸パターンを改善し、横隔膜が正常に機能できる状態を整えます。横隔膜が適切に動くと腹圧が生まれ、体幹が内側から安定します。この「呼吸による体幹安定化」は、外側の筋肉を鍛えるだけでは得られない深部からの支えを提供します。

股関節と足裏で転倒を防ぐ

体幹が安定したら、次に重要なのは股関節の機能と足裏のセンサー機能です。股関節周りの筋肉、特に殿筋と外旋六筋が正しく機能することで、歩行中のバランスが安定します。

また、足裏の固有受容感覚が鈍っていると、地面の状態に応じたバランス調整ができません。当院では、足裏と足首への適切な刺激を通じてセンサー機能を活性化し、無意識のバランス調整能力を回復させます。呼吸→腹圧→体幹→股関節→足裏という全身の連鎖を整えることで、COPDの方の転倒リスクを総合的に軽減します。

活動量を安全に増やすために

COPDの方が体力を維持するためには、適度な活動が欠かせません。しかし、息切れと転倒の不安から活動を控えてしまう方が多いのが現状です。

当院の施術で呼吸効率が改善され、姿勢が安定し、歩行が安全になると、少しずつ活動量を増やしていくことが可能になります。活動量が増えれば筋力が維持され、さらに歩行が安定するという好循環が生まれます。姿勢改善・転倒防止・歩行によるQOL向上の3本柱は、COPDの方の生活の質を守るための基盤です。

呼吸と動きの両面からサポートします

COPDの方に必要なのは、呼吸器のケアだけではありません。呼吸と姿勢、姿勢と歩行、歩行と活動量——これらは全てつながっています。当院では、この全体像を見据えた包括的な訪問施術を提供しています。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。