歩行器がないと歩けない生活が続いていませんか?
脊椎圧迫骨折後、歩行器に頼る生活が長引くと、体はどんどん前傾姿勢に固定されていきます。歩行器の持ち手に体重を預けるため、腕と肩に力が入り、背中はさらに丸くなります。本来体を支えるべきお尻や太ももの裏の筋肉は使われなくなり、代わりに膝と太ももの前側が酷使されます。
この状態が続くと、歩幅はますます狭くなり、すり足のような歩き方になっていきます。歩行器なしでは不安で一歩も歩けない——そんな状態から抜け出すためには、体の使い方そのものを変えていく必要があります。
膝重心から股関節重心へ
歩行器依存の方の多くは、「膝重心」で体を支えています。膝を軽く曲げた状態で前傾し、膝関節と太ももの前側の筋肉に頼って立っている状態です。この姿勢は非常に不安定で、エネルギー消費も大きく、疲れやすくなります。
当院が目指すのは、「股関節重心」への移行です。股関節に体重を乗せ、殿筋(お尻の筋肉)とハムストリングス(太もも裏の筋肉)で体を支える姿勢です。この姿勢は安定性が高く、少ない力で体を支えることができるため、歩行時の疲労も軽減されます。
殿筋と外旋筋を目覚めさせる
股関節重心で立つためには、まず殿筋と外旋六筋を活性化させる必要があります。長期間の歩行器依存で使われなくなったこれらの筋肉は、いわば「眠った状態」になっています。
当院の施術では、まずモビリティを出して股関節を動かしやすい状態にします。次に、外旋六筋と中殿筋の後部繊維をターゲットにしたアクティベーション(活性化)を行います。そして、股関節に重心を乗せる形を誘導しながら立つ練習を段階的に行っていきます。
足裏のセンサーを取り戻す
歩行器に頼っていると、足裏で地面を感じ取る感覚が鈍化していきます。足裏には固有受容感覚と呼ばれるセンサー機能があり、地面の硬さや傾き、自分の体重のかかり方を脳に伝えています。このセンサーが正常に機能していないと、安定した歩行は困難です。
当院では、足裏と足首への適切な刺激を通じて、このセンサー機能の回復を図ります。足裏でしっかり地面を踏める感覚が戻ってくると、体が自然にバランスを取れるようになり、歩行器への依存度が徐々に減っていきます。
大股歩行を目指す段階的アプローチ
小刻みな歩行から大股歩行へ——これは一気に実現できるものではありません。段階的に体の機能を回復させていく必要があります。
まず、股関節の可動域を確保し、殿筋・ハムストリングスが正しく機能する状態を作ります。次に、体幹の安定性を高めるために腹圧を入れる練習を行います。腹圧が入ることで背骨が内側から支えられ、前傾に頼らずに体を起こせるようになります。そして、足裏のセンサー機能を活かしながら、一歩ずつ歩幅を広げていきます。
歩行器を手放す未来へ
歩行器は安全のために必要な道具ですが、歩行器に頼り続けることが体の機能低下を加速させることも事実です。当院では、姿勢改善・転倒防止・歩行によるQOL向上の3本柱を基本に、圧迫骨折後の方が一歩ずつ自立した歩行を取り戻せるようサポートしています。
すべての方が完全に歩行器を手放せるわけではありませんが、依存度を減らし、より安全に、より自信を持って歩けるようになることは十分に可能です。まずはお気軽にご相談ください。




お電話ありがとうございます、
訪問リハビリマッサージ相談所でございます。