CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)とは?原因・症状・治療法を解説

CIDPはどんな病気?

CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多発ニューロパチー)は、末梢神経の髄鞘(ミエリン)が免疫の異常により破壊される自己免疫疾患です。手足の筋力低下やしびれが2ヶ月以上にわたり徐々に進行するのが特徴です。国の指定難病に認定されており、適切な治療とリハビリにより症状の改善が期待できます。

CIDPの基本情報

項目 内容
発症年齢 あらゆる年齢(40〜60代に多い)
性差 男性にやや多い
経過 慢性進行性または再発寛解型
指定難病 難病法に基づく指定難病
類似疾患 ギラン・バレー症候群(急性型)

原因とメカニズム

CIDPは自己免疫疾患と考えられており、自身の免疫系が誤って末梢神経の髄鞘を攻撃します。髄鞘は神経信号の伝達を高速で行うための絶縁体の役割をしており、これが破壊されると神経伝導が遅延・途絶し、筋力低下やしびれが生じます。正確な発症原因はまだ完全には解明されていません。

主な症状

運動症状:手足の筋力低下が左右対称に現れます。近位筋(肩や股関節周囲)と遠位筋(手先・足先)の両方が障害されます。階段の昇降困難、物を持ちにくい、歩行時のふらつきなどが初期症状です。

感覚症状:手足のしびれ、ピリピリ感、感覚の鈍さが生じます。深部感覚(位置覚・振動覚)が障害されると、暗所でのバランスが取りにくくなります。

腱反射の低下・消失:膝蓋腱反射やアキレス腱反射が低下または消失するのが特徴的な所見です。

治療法

免疫グロブリン大量静注療法(IVIg):第一選択の治療法です。免疫グロブリンを点滴で投与し、異常な免疫反応を抑制します。多くの方で症状の改善が見られます。

ステロイド療法:プレドニゾロンなどの経口ステロイドが使用されます。長期投与に伴う副作用(骨粗鬆症・糖尿病など)に注意が必要です。

血漿交換療法:血液中の異常な抗体を除去する治療法です。IVIgやステロイドが効かない場合に検討されます。

訪問リハビリマッサージ:薬物療法と並行して、筋力維持と機能回復のためのリハビリテーションが重要です。在宅で継続的なケアを受けることができます。

よくある質問(FAQ)

Q. CIDPとギラン・バレー症候群はどう違いますか?

A. ギラン・バレー症候群は急性(4週間以内にピーク)で一相性の経過を取るのに対し、CIDPは2ヶ月以上かけて緩徐に進行する慢性疾患です。治療法も異なります。

Q. CIDPは完治しますか?

A. 治療により症状の改善や寛解が得られるケースは多いですが、再発のリスクがあるため長期的な管理が必要です。早期の治療開始が予後の改善につながります。

Q. CIDPで障害者手帳は取得できますか?

A. 筋力低下や歩行障害の程度により、身体障害者手帳の取得が可能な場合があります。また指定難病として医療費助成制度も利用できます。

監修者情報:本記事は訪問リハビリマッサージ相談所の専門スタッフが監修しています。CIDPでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。